セブンイレブンがJR西日本と提携して、駅構内に約500店舗
あるコンビニを今夏から順次セブンイレブンに転換するという
新聞記事がありました。
東日本では当たり前のようにあるセブンイレブンですが、
エリアによっては1店もないところもあるようです。
これは、セブンイレブンの緻密なドミナント戦略による結果で、
今後は積極的に出店していく計画とも書かれていました。
以前とシステムが変わっていない前提で、セブンイレブンの
物流の特徴をお話してみたいと思います。
まず特徴として挙げられることは、各エリアにある物流センター
が基本的に共同配送センターという位置づけになっている点
でしょう。
簡単に説明すると、
各メーカーが、受注した商品をエリア毎にあるセンターに
納品し、センターでは各メーカーから納品された商品を店舗
ごとに仕分けして配送する形態になっています。
お店に対して、各メーカーの商品を共同配送するスタイル
ですから、センターから店舗までの配送に関わるコストは
それぞれのメーカーが按分して負担する形になっています。
実際には、センターフィーという名目で商品価格の数%を
負担する形になっていて、もしも年間で締めた時に物流費が
余った場合には各メーカーに返される仕組みになっています。
新聞記事にあったドミナント戦略は、効率的な商品の供給が
一つの目的になっていますから、それを徹底することは物流
コストを抑えることに繋がり、結果としてメーカーの負担を軽減
することにもなっています。
(もちろん、その分厳しい要求もされているようですが・・・。)
厳しい中でも、各メーカーと一緒に生き残れるような考え方を
しているように感じます。
最近の物流業界の人材不足に関しても、セブンイレブンは
このシステムから素早い対策を打ち出しています。
と言うのも、各企業との激しい争奪戦の中で確実に人材を
確保する為には、休日や給与などの募集条件の引き上げ
は避けては通れません。
しかし、募集条件の引き上げは直接コストに跳ね返って
くるわけですから、そのコストをどこで吸収するかが問題と
なって話しが進まないものです。
セブンイレブンの場合は、このシステムのおかげでその
上昇分の吸収は基本的に各メーカーが按分して負担する
ことになります。
自社や特定の企業が大きな負担をすることにはならず、
各企業の理解も得られやすいことも手伝って、結果として
迅速な対応が可能になっているのでしょう。
業界トップの企業の考えることは、勉強になりますね。
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