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ブログ更新4174回目。

毎年恒例のグロービス経営大学院が主催するあすか会議に
参加してきました。
第一部全体会では、AIについて非常に示唆に富む議論を
聞くことができました。
テーマは、「AI時代に世界一を目指す日本企業のテクノベート戦略とは」。
AIというと、ChatGPTを使っているとか、業務効率が上がりました
という話になりがちですが、今回のセッションで私が最も印象に
残ったのは、そのようなレベルの話ではありません。
AIは、会社の設計図そのものを書き換える存在である。
そんなメッセージを強く感じました。
AIは氷山の一角しか見えていない
私たちが普段目にしているのは、ChatGPTのようなAIサービスです。
しかし東芝の島田社長は、それはAIという巨大な氷山のほんの
一角に過ぎないと説明されました。
AIの裏側では、半導体、データセンター、電力、冷却設備、
メモリなど、膨大なインフラが動いています。
物流に例えるなら、私たちがスーパーで食品を手に取れるのは、
配送トラックだけのおかげではありません。
倉庫があり、冷凍設備があり、道路があり、燃料があり、
多くの人が支えているからです。
AIもまったく同じでした。
AI企業と聞くとソフトウェア会社ばかり思い浮かべますが、
日本企業が得意としてきた”支える技術”こそ、これから大きな
価値を持つ可能性があるという話には、大きくうなずきました。
「試してみる」は、もう卒業
もう一つ印象的だったのが、ブラックストーンの重富氏の言葉です。
AIは試す段階ではなく組み込む段階に入った。
これは非常に重い言葉でした。
現在も多くの会社では、とりあえず議事録を書かせてみようとか、
メールを作ってもらおう、といったどこか試験的な使い方を
意識している状態です。
もちろん、それも大切です。
しかし本当に考えるべきなのは、
”AIが存在する前提なら、この会社はどう設計するのか”
という問いです。
今ある仕事を少し楽にするのではなく、仕事そのものを作り直す。
これは経営者の仕事そのものだと感じました。
もう試しているフェーズはとっくに終わっているということ。
ギアアップの必要性を強く感じました。
AI導入をシステム部に任せてはいけない
この話は、私自身も非常に耳が痛い部分でした。
AIはITツールではありません。
経営戦略です。
だからこそ、若い社員が詳しいから任せるといった判断や、
システム部に丸投げでは済みません。
会社の未来を決めるテーマだからこそ、社長自身が触り、
理解し、方向性を決める必要があります。
私は物流会社を経営していますが、AIを導入する目的は
人件費削減ではありません。
社員がもっとお客様と向き合える時間を増やし、
より高い付加価値を生み出すことです。
目的を間違えれば、便利な道具も単なる高価なおもちゃに
なってしまうということ。顧客サービスにどう活かすかを軸に
実装を進めていこうと思います。
完璧を目指す会社ほど遅れる
もう一つ、思わず笑ってしまった話があります。
御社専用の最高のAIを作ります!
そんな営業を受けても、飛びつかないほうがいいという話です。
毎日会社のお問い合わせフォームには、これでもかと言うほど
こういう営業メールが届きますねw
確かに、日本人は専用やオーダーメイドという言葉が大好きです。
私も大好物です。
でも、最新のAIは毎月のように進化しています。
高級オーダースーツを仕立てている間に、世の中では季節が
三回変わってしまうようなものです。
まずは世界中で使われている優れたAIを活用する。
そして、本当に自社だけが持つ価値だけを独自に作る。
この考え方は、物流改善にもよく似ています。
何でも自前で抱え込む会社より、外部の強みを上手に
活用できる会社の方が強いのです。
AI時代でも最後に差がつくのは「人」
今回のセッションを通して、私は一つの結論にたどり着きました。
AIが進化しても、最後に問われるのは経営者の構想力です。
何を目指すのか。
どんな会社をつくるのか。
どんな価値を社会へ届けるのか。
その答えはAIでは決められません。
AIは優秀な副操縦士にはなれます。
しかし、目的地を決める機長は、やはり人間です。
だから私は、これからもAIを積極的に使います。
でも、AIに経営を任せるつもりはありません。
社員、お客様、地域社会にとってより良い未来を描くこと。
その責任だけは、これからも経営者自身が握り続けなければ
ならないのだと、改めて感じた第一部全体会でした。

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