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ブログ更新4141回目。

ここ数年、食品物流の現場で強く感じることがあります。
それは、物流改善ではなく、物流維持が経営課題に
なり始めているということです。
ドライバー不足。
2024年問題に代表される労働時間規制。
高齢化。
車両価格や燃料費の上昇。
これまで何とか回っていた物流が、急激に難しくなりつつ
あるように感じています。
特に食品業界は、温度管理・納品時間・多頻度小口配送など、
物流難易度が高い業界です。
つまり、モノを作れるだけでは、商品が店頭に並ばない
時代が近づいていると言えます。
そんな中、近年増えているのが共同輸配送の検討です。
代表的な事例が、2019年に誕生したF-LINE。
大手食品メーカー5社の出資を受け、味の素物流、
カゴメ物流サービス、ハウス物流サービスの一部事業などを
統合して生まれた取り組みです。
業界全体で物流を最適化しようという流れは、間違いなく
加速しています。
ただ一方で、現場感覚として感じるのは、
ニュースで見るほど、現実は簡単ではないということです。
なぜか。
理由の一つは、商流の壁です。
大手企業になればなるほど、社内には複数の事業部門が
あります。
ある部門では協力関係でも、別部門では競合関係にある。
そうしたケースは珍しくありません。
さらに、
「自社のプレゼンスを下げたくない」
「販売情報や物流情報を全面的には開示したくない」
という心理も当然存在します。
つまり、物流だけを合理的に切り離そうとしても、実際には
商流・営業・ブランド戦略が複雑に絡み合っているのです。
また、大手企業には転勤があり、早ければ3年以内にカウンターパートが
部署異動になることもあります。
だからこそ、今後重要になるのは、間に入る存在だと考えています。
メーカー同士が直接調整するのではなく、物流会社が中立的な
立場で間に入り、調整役を担う。
これが、共同輸配送を現実的に前進させる一つの方法です。
実際に茨城乳配でも、あるジャンルのメーカー様同士の
地域共同配送に向けた調整を進めています。
その際、取引の有無に関わらず守秘義務誓約書を締結し、
情報整理や課題のすり合わせを担当しています。
メーカー様から見れば、関係性はあくまでメーカー対物流会社。
そのため、社内理解を得やすく、競合同士が直接向き合うよりも、
現実的に前進しやすいケースがあります。
もちろん、ここで最も重要なのは、物流会社が自社の利益だけで
動かないことです。
一社だけが得をする設計では、共同輸配送は長続きしません。
既存の協力物流会社との関係も含め、全体最適を考えながら、
各社にとってのメリットを丁寧に整理していく必要があります。
物流は、競争の道具でもあります。
しかし同時に、社会インフラでもある。
これからの時代は、奪い合う物流ではなく、支え合う物流が
必要になるのではないでしょうか。
そして、その中心に必要なのは、売上や車両台数でも倉庫面積でもなく、
信用だと思っています。
情報を預けても大丈夫。
競合との間に入っても公平。
自社の都合だけで話を進めない。
そう思っていただける物流会社だけが、これからの共同輸配送を
本当に形にできるのかもしれません。
「どう運ぶか」ではなく、「誰と運ぶか」。
食品物流は、そんな時代に入ってきているように感じています。
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